RX-7(FD3S)に乗った話

先日、某所レンタカー店にて、RX-7(FD3S)を借り、数時間ドライブした。

前からその店にFDがあることは知っていたが、6時間乗るだけでも1万円以上するので、

なかなか予約する決心がつかなかったのである。

そして、もし仮にめちゃくちゃFDが良すぎて欲しくなってきたらどうするのか??という気持ちもあった。

とはいえ、FDといえばロータリーエンジン

今後新しく世に出る事があるかどうかも分からない希少なエンジンである。

また、ロータリーエンジンといえば、失礼ながらエンジンブローしやすいというイメージもあって、こうやって機を伺っているうちにレンタルリストから外れる可能性も正直あると思っていた。

なので、多少ガソリンも安い今しかない!と思って踏み切ったのである。

 

いざFD3Sと対面

早速MR2でFDに乗りに行く。なんとも罪なドライブである。

レンタカーは5型のFD3Sだった。

初期型以外は内装がコストダウンされていってたらしいが、たしかに高級感は無い。

グレーの樹脂部分は商用車みたいなチープさである。

劣化が進んでいるのか、触ると、至る所でパキパキっと樹脂が微動する音がなる。

が、ピュアスポーツであるRX-7にそんなとこを気にしてはならない。

 

緊張のエンジン点火

「プラグがかぶってもうたら、よう掛からん。」

という緊張感たっぷりの忠告を受け、言われた通りアクセルを多少ふかしながらエンジンをスタートした。

キュイイイイイ と独特のセル音が鳴って

ッボ、ボボボボボ・・・・ と小刻みなアイドリング音が、ロータリー感全開である。

 

公道に出てドライブする。

いざ、噂のロータリーロケットとはどんなものなのか。

いつも通りの感じで1速で発進すると、重いローターがグワングワン回り出す感じが何となくする。

低速トルクが無いって、そういう事か。って具合に、ダルい加速である。

50キロくらいで走ってたら本当にただの重い車って感じであったが、

ブーストが掛かるくらいまで踏み込んでみるとすごかった。

ゴオオオオオオオ!!!って感じで。

いやーこりゃあすごい。

ドカンと加速感を味わうなら法定速度60キロでは足りない。

60キロくらいじゃあ盛り上がるかどうかの最中。

100キロくらいまで行かないとダメだ。

街中じゃあ楽しめない車である。

でも踏んだら気持ちがいい。

こりゃあアブナイな車だ…

正直ロータリーがすごいのかターボがすごいのかわからんのが悲しいが。

こちらのサイト(FD3Sのおもひで-猛烈ロードスター)様に書かれている通り。

誘惑に負けたら終わり。

俊足のスプリンターが足の幅しかない道を走らされているような、

もどかしい感じ。

 

で、店の人がオーバーヒートするとかいうてたからエアコンもあんまし付けずに走った。

ピュアスポーツなので仕方ない。

まぁ、エンジン回す時はどっちにしろエアコンはオフにするしね。

 

やはりマニア向けすぎる。

コンビニに寄ったりして、エンジンを再始動することがあった。

だいぶくたびれたエンジンだったのか、本当にゆっくりゆっくり回転があがって始動する。

ロータリーってよく知らないんで、こんなもんかもしれないが、正直ちゃんとエンジン掛かるのか毎回冷や冷やだった。

一方で、この気難しい機械を扱ってるという独特の満足感は、なんとなく感じられた。

ロータリー乗りは、加速感とエンジンの背景にあるロマンの他に、この難儀なエンジンを所有して維持しているという事にも喜びを感じるに違いない。

やべえものを手懐けている感、である。

ただでさえややこしいロータリーに、今となっては旧車の域に入りかけているような車である。

難しいものを好むマニアを唸らせる。

そして、FDが絶妙に優れたデザインであることもこの満足感に拍車をかけている。

 

だが、骨董品のような意識を持ってしまい、

レンタカーとはいえ、気遣いながら乗ってしまう。

自車だったらどうだろうか。やっぱり、壊れるのが怖くてあんまり回せないんじゃないだろうか。

それってスポーツカーにとっては非常に勿体ない話である。宝の持ち腐れか。いや、

宝を丁重に保管して維持してるのだから、それはそれで正しいのだろうか?

こんな希少な車をどこの誰とも知らない一般人にレンタルさせてもらえるなんて、

本当にありがたい。ありがとうございます。

 

そしてMR2へ

返却する前にガソリンを入れた。リッター5だった。だいたい噂通りである。

帰って来てFDを返し、MR2に乗り込む。

なんの苦労もなく、威勢よく針が跳ねあがってアイドリングし始める。そして、低速からスッと加速する。

エアコンはめちゃめちゃ効く。4人用を2人で使っているらしい。なんて快適なんだろうか。

怪物を扱ってる感は薄い。

でも背中の方からエンジン音がする。

やっぱこれだなと安堵したのであった。

 

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